生まれた時から右脳が活性化しているHSP
多くのHSPは、右脳のほうが左脳より活発に活動している。
特に生まれた時から子供になるまで敏感だった人にその傾向が多く見られるといいます。
つまり「そういうふうに生まれている」ということです。
遺伝的に異なる特別
敏感さ、あるいは「臆病」という特徴を持った人は特別な種類の人々である。
もちろん同じ人間であることに変わりないが、遺伝的に異なるのだ。
「鈍感な人々」とは、まったく性質の異なる独自のグループであるが、敏感さの度合いはさまざまである。おそらく色々な「風味」の敏感さがあるということだろう。
人生経験によって、または意識的な選択をして、より敏感になったり、そうでなくなったりすることがある。
つまりHSPは基本的にはひとつのグループだが、グループ内を細分化する境界線はそれほどはっきりしていない。
脳の二つのシステム
脳にはふたつのシステムがあり、このふたつのバランスが敏感さをつくると考えられている。
行動活性システム
この活性システムが働いている時、人は好奇心に満ち、大胆で衝動的になる。
脳内の知覚からメッセージを受け取り、四肢に動くように命令する部分とつながっている。
このシステムは、人をものごと、特に未知のものごとに向かわせるようにデザインされている。
おそらくこのシステムがあるために、人は新鮮な食べ物だとか、人との交わりなど生存に必要なもの、つまり人生における「よいこと」を熱心に求めるのだろう。
行動抑制システム
この抑制システムが働いている時、人は慎重になり、さまざまなサインに注意して危険を回避するようになる。
このシステムが「臆病」な子供において、より活発に働いている。
このシステムは、自分が置かれた状況から知覚できるすべての情報を取り込み、自動的に現在と過去、将来予測されることを比較する。
もしそこにミスマッチがあれば、このシステムは私たちにストップをかけ、その新しい状況を理解するまで行動しないように待機させる。
HSPにも二種類ある
脳に反対の目的を持つ二つのシステムがあるということは、HSPにも二種類あることを示唆している。
「行動抑制」という名前は後ろ向きな感じがするので、もっとポジティブに「現状確認システム」を呼ぶことにする。
静かな相談役タイプ
現状確認システムは平均的だが、行動活性システムのレベルは低い。
こういうタイプのHSPはとても静かで、穏やか、かつシンプルな生活を好む。
衝動的な戦士タイプ
現状確認システムのレベルも高いし、行動活性システムのレベルも高い。
ただ、行動活性システムのレベルの高さは、現状確認システムを圧倒するほどの高さではない。
このタイプのHSPは好奇心も警戒心も強いので、すぐに退屈すると同時にすぐに神経が高ぶりすぎてしまう。
神経の高ぶりの最適レベルの幅が狭いのだ。
こういう人は、自分の中に静かな相談役と衝動的な戦士が両方いて、いつもこのふたりが争っているといえるだろう。
臆病な子供はコルチゾールが多い
ストレスにさらされた後「臆病」な子供の体液(血液、尿、唾液)を調べてみると、脳内にはノルエピネフリンという、神経の高ぶりに関連している、脳におけるアドレナリンといえる物質がかなり多く分泌されていることがわかった。
また、「臆病」な子供たちの体液は、ストレスにさらされている時も安心している時も、普通の子供よりコルチゾールを多く含んでいた。
コルチゾールとは、神経が高ぶっていたり、警戒している時に分泌されるホルモンだ。
気質という言葉ひとつをとっても大人と子供とでは、その意味も違ってくる。
不快な経験、新しい経験に恐怖を抱く
現在と過去の経験を比較し、過去の不快な経験と同じようなものに出会うと恐怖を抱かせる。また、未知の新しい経験に対しても恐怖を感じさせる。
新しい経験が不快なものだと、現状確認システムが、ものごとをすべて抑制する「完全抑制システム」に化けてしまう。
世の中を避ければ避けるほど、「未知」のものごとが増えることにより、その挙げ句、世の中はますます恐ろしいものとなっていく。