ひといちばい敏感な人とは正反対に見えるHSS型HSP
HSSであることで、退屈しやすく、そのため新しいことにどんどんトライしようとリスクを選ぶ様子は、ひといちばい敏感な人とは正反対にしか見えないでしょう。
HSPとHSS、この2つの気質は完全に独立した別のものです。
だから片方だけ高い、両方高い、あるいは両方低いということがあるのです。
中には、片方の気質だけをほどよく持つように見える人がいますが、敏感さよりも刺激探求が高ければ、ちょうどよく見えるものです。
私たちには4タイプがある
HSP・非HSS
思慮深く、穏やかな生活を送ることに幸せを感じる。
衝動的に行動することはなく、リスクは引き受けない
非HSP・HSS
いつも好奇心が旺盛で、情熱的、衝動的で、すぐリスクに飛びつき、飽きやすい。
細かい状況には気がつかないか、そもそも関心すらない。
非HSP・非HSS
好奇心が低く、あまり深く考えない傾向にある。
ただシンプルに自然体に生きている
HSP・HSS
HSPの洞察力とHSSの衝動をあわせ持ち、確かに多才である。
しかし、すぐに圧倒され、同時にすぐに飽きるので、刺激の最適レベルの範囲がかなり狭い。
新しいことをしたいのに、過剰な刺激や大きなリスクが嫌で、しばしば葛藤にさいなまれている。
「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる感じ」と言った人もいる。
HSS型HSPタイプは生まれつき持っている内面の葛藤がある
退屈しやすく、圧倒されやすいこのタイプは、刺激の最適レベルを見つけるのに、特別な助けが必要です。
「外出するか家にいるか」「もっとやるか、この辺でやめておくか」でいつも葛藤するのは、別に非HSPのように振る舞おうとするからではありません。
それは「生まれつき持っている」内面の葛藤なのです。
ですから、その葛藤はとても激しくなることもあります。
例えば、思い描く仕事があって、やれば絶対にいい!とわかっていても、取りかかりの段階で、それがいかに大変なことになるかも分かって、既に重荷なのです。
刺激探求と愛
ズッカーマンは、HSSの恋愛関係は「強い責任感に欠け、お気軽で快楽的で、移り気」な傾向にあることを発見しました。
しかし同時に、お気軽さとは裏腹に、きちんと結婚しているHSS (大体相手はHSS)がいることも発見していて驚いています。
ただ、そのHSSがHSPであるというならこれを説明できるかもしれません。
結婚をしたHSSは、おそらく結婚前に一度じっくりと考えて、たくさんの気軽でロマンティックな冒険(HSSの部分)に見切りをつけ、HSPの部分によって最も深い愛の世界に導かれ、長期の関係へと落ち着いていったのでしょう。
刺激探求はこの社会では理想的な特性
HSS(刺激探求型)なら、理想的な男・女と言われて少しは自信を持てるでしょう。
もちろん、よくないこともあります。
HSS・HSPは、常時、外からのプレッシャーと、内面の気質のせめぎ合いに突き動かされ、完璧な人間(スーパーウーマン&スーパーマン)になろうとします。
身体が、病気という最後のSOSを出すまで、敏感な面はずっとほったらかしにされるのです。
重要な警告
HSS・HSPは、神経が高ぶることと、疲労する経験は不向きです。
HSSがあるであるが故に、いくら「あとちょっと背伸びすれば届きそうだ」と感じても、男らしさとか女らしさとか、合わない理想に無理に合わせようなどと言う誘惑に乗ってはいけません。