癒しの方法(ヒーリング)4つのアプローチ
ヒーリング(癒し)の方法には、たくさんの切り口があります。
・認知行動的
・対人関係的
・身体的
・スピリチュアル
長期的なもの、短期的なもの、自助的なもの、専門家の援助を受けるもの、個人療法、グループ療法、自分だけを取り上げるもの、自分の家族全体を取り上げるもの、などなど。
認知行動的アプローチ
短期的な「認知行動」療法は、ある特定の症状を緩和することを目的としている。
このアプローチが「認知的」なのは、本人の考え方に働きかけるからであり、「行動的」なのは本人の行動に働きかけるから。
この療法は実用的で理性的で明快であり、気持ちや無意識に存在する動機やテーマについては無視する傾向にある。
この療法にはそれほど「深み」も魅力もないが、かなり効果的なので試してみる価値はある。
学んだスキルが、あなたの抱えている問題をすべて解決しないとしても、いろいろな面で役立つはず。
ひとつの問題を解決することで自信が湧く。この自信が人生を改善する助けになる。
対人行動的アプローチ
みんなが思い浮かべるいわゆる「セラピー」とは、対人関係に重きを置いた心理療法のことだろう。
あなたとセラピストは、あなたのセラピストへの気持ち、他の人間関係について感じること、過去について感じること、夢など、セラピー中に浮上してきた気持ちのすべてについて話し合う。
話した内容について学ぶだけでなく、どうやってこういう「内的な仕事」をすればいいか、そのやり方も学べるはず。
このアプローチの欠点としては、セラピストの技術が充分でなかったり、本当の問題がセラピーで話し合っていること以外のところにあった場合は、話しても話してもどこにも行き着かないということが挙げられる。
またセラピストが自分自身の問題を深く理解してないと、クライエントに自分の問題を投影する恐れがある。
また、あなたの過去の重要な人間関係について、今抱えている問題について解決するまでに何年もかかることが多い。
身体的アプローチ
身体的アプローチには運動、栄養改善、食物アレルギーへの用心、鍼灸、薬草などの健康補助製品、マッサージ、太極拳、ヨガ、ロルフィング(筋肉マッサージ)、バイオエナジェティックス、ダンス・セラピー、それに抗うつ薬や抗不安薬などの薬品投与が含まれる。
現在では、身体的アプローチとは精神科医によって処方された薬のことを意味する場合が多い。
カラダになされたことは心にも変化を起こす。
睡眠、運動、栄養、環境、性的ホルモンの状態など、ある程度自分でコントロールできるものに脳の状態や考え方は左右される。
また反対に、瞑想をしたり、問題点を友達と話し合ったり、ただ書き出したりするという「心になされること」がカラダに変化を起こすということもある。
今まであげた三種類のセラピー(行動療法、対人関係、身体的なもの)はすべてうつ状態を改善するのに同程度の効果があるとされている。
スピリチュアル・アプローチ
スピリチュアルなアプローチは「人生には目に見える以上のものがある」と教えてくれるので、私たちに慰めをもたらす。
この世で受けた傷を癒したり、もっと耐えやすいものにしてくれるのだ。
一見にっちもさっちもいかない状態にあるように思えても、実はその奥深くでは、もっと大きな秩序や計画、目的のもとでさまざまなことが起こっているのだと教えてくれる。
スピリチュアルなアプローチに対して心を開くと、人生にはもっと学ぶべきことがあるのだと確信できるような経験をすることがある。そういう経験をすると、スピリチュアルなアプローチのないセラピーは、人生の重要な側面を見落としているなどと思うようになる。
スピリチュアルなことのみに焦点を置くセラピストもいる。だが、セラピーを始める前に、果たして自分が、そのセラピストの信じているスピリチュアリティに抵抗を感じないかどうかをよく考えておいたほうがいい。
(ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。より)